待ち時間の友 


一昨日待ち時間で読んだ本。



渡辺淳一というとどうしても「失楽園」だのなんだののエロ恋愛小説をまず思い浮かべる人が多いと思うのですが、この人、前職は整形外科の医師なのですよ。

なので結構骨太な医学小説も多く書いていて、私は鍼灸の学校に通い始めた頃からかなりはまっていたのであります。
畏れ多いけど、鍼灸は整形外科と関わることが少なくないので勉強にもなったし。

この人の恋愛小説はどうにも好きになれないんだけど、医学小説は本当に好き。
なんか恋愛小説の方は「そりゃアンタ、男の人の勝手な理想でしょ~」とため息をつきたくなることが多い気がするの。ああ、まあそれで男の人に人気があるのか、夢を読む、みたいな感じかな。

これは短編集なので、しかも医学小説のなので、当然丸々一冊の中で死んでしまう人がやたらと多い。

そういう意味では病院で読む本では無かったかもしれないが・・・。
でも人が人生を閉じるまでにはそれぞれの理由があり、葛藤があり、苦悩があり、でもそれをあえて選択するときがあり・・・。

どう表現すればいいのだろうか、十数年前、鍼灸の学生としてはまって読んでいた頃と同じ作品も多く載っていたというのに以前とは全然違う受け取り方で読んでいた気がする。

ちょっと中には読んでいて手の力が抜けてしまうような「血~」な作品もあるので「是非お勧め!」という本ではないけど、たまにこういうのを読んで自分の命のあり方について思いをはせるのも悪くないと思う。