東京「お入院」生活  4・待機 

いねカット1





               

入院中というのは誰もが何かしらの記録なり書き物をするものらしい。
ご他聞にもれず私もノートにいろいろと綴った。

その時に、いね会いたさにいねの落書きをノートの隅っこに施していたのだが、後に振り返ってみると我がならナカナカ可愛らしく書けている。

こちらはどうも文字のみになってしまい色気が無いのでこの落書きを添えてみようかと思う。





今回私は「腎生検」 (じんせいけん)と言う検査をする為に入院をした訳だが、この腎生検というのは簡単に言うと

「腎臓に針を突き刺し、腎臓の組織をチョビッと採る」

ものだという。

なんでも腎臓の状態を知るのには一番確実で多くの情報が得られる検査だそうで、現在の状態は勿論のこと、患者の5年後の予後まで予想出来るらしい。

当初「入院は一週間から二週間」と伝えられていた私は入院したらスグにその検査をするもんだと思っていた。
検査結果が出るまでは1週間ほど掛かるというから、検査が終わって2,3日の安静の後は結果が出る迄家に外泊し、結果を聞いたら退院しよう♪とお気楽に考えていた。

「どうせ通院で治療するんだし」

ところが!!

入院してみてビックリしたのだが、この腎生検、「はいじゃー検査しましょうねー」というレベルのものではなく、ちょっとしたプチ手術扱い。

入院してみたら腎生検をする為の検査がビッシリ用意されていた。

数日に及ぶ24時間蓄尿(←これで一日合計どの位の蛋白が出ているか確認するらしい)、レントゲン、腹部エコー(←腎臓の周りの状態を把握するらしい)、それと関連する病気のスクリーニングテスト・・・出血時間の測定なんてのもあった。
これは耳をちょっと傷つけてその血がどれ位で止まるのかを測定する検査でなんとも直前はスリリングな気分になる検査だった。
なんでも腎臓は血流が豊かな臓器なので出血傾向のある人は検査出来ないそうである。

総ての検査を終え、「nauさんの腎生検」が決定したと思ったら今度は家族を呼んでムンテラをするという。
ムンテラとはまあ手術とかの説明と合併症などの解説、そして家族の同意のサインを得る話し合いの場と言えばよろしい。

最初は一人で受けようと思っていたものの主殿の都合も付き、二人で説明を受けた。
しかしこれは今となっては一人で受けないでよかったと思う。
・・・もし一人で受けて、主殿が説明を受けていなかったら主殿は後で怒り狂ったことだろう。

この時の合併症の説明を私は余り真面目に聞いていなかった。
だって「100人に2人」とか「1万5千人に一人」とか、そんな数字ばかりだったから「そんなの関係ねぇ~」とスルーだったのだ。

目的、方法、合併症・・・一通り説明を受けた後、承諾書にサインをする。
結局サインしないことには仕方ないのだからどうにも不可解な「儀式」だなーという印象が残った。

ちなみにこの時、私が何よりも気になったのは排泄のことである。

この腎生検、実はかなり患者に負担のかかる検査だ。
組織の採取事態は30分位で終わるものなのだが、その後から患者は完全安静を維持させられる。
採取後、うつ伏せで10分間思いっきり患部を圧迫された上、その後仰向けとなる。患部(大体左の腎臓)に圧迫用の硬いタオルを押し付けた状態で6時間、仰向け体勢を維持しなくてはならないのだ。

この時股関節、膝関節ともに動かすのは厳禁である。
6時間ひたすら仰向けで足を真直ぐに伸ばし、身動きしない!!
但し足首だけはパタパタと動かさないといけない。血栓が出来、エコノミークラス症候群を起こす危険性がある為、常にパタパタさせないといけないのだ。

6時間経過した後、完全仰向け体位の維持は解除されるが起き上がることは許されない。
寝返りは大丈夫だがとにかく上体を起こしてはいけない。

これを翌朝8時まで守らなくてはならない。

大体9時から始まる腎生検はほぼ丸一日を要するしんどい検査なのである。

つまりこの間、当然起きられないのだからトイレには行けない。
尿は導尿のカテーテルを入れられる。
・・・そして排便は・・・・。

常にお腹痛い毎日を送る私は検査内容だの合併症なんぞよりそれが気になった。

恐る恐る担当医師に問うと彼は「大丈夫です、その時は看護師さんが処理してくれます」と大真面目かつ爽やかに言い放った。

ちなみに入院時には外来の時とは別の担当医が3人付く。
私はこの3人を見た時からなーんか嫌な感じがしてならなかった。

(※まあ後に良い方向に向うのだが、当初はこんなだった)

スラリとしていかにも苦労知らずにエリート路線を歩いてきました!というような爽やか路線の青年医師が3人・・・。お間抜け人生を邁進してきた三十路おばちゃんが「なんじゃこの小童が」と思ったのも致し方あるまい。

(※↑最低な患者・・・

こっちが真剣に悩むデリケートなことをアッサリ「大丈夫です」と流すデリカシーの無さにnauのシュークリーム面がたちまち仏頂面になった。何が大丈夫なのよ、ったくもう!!

そしてこんな患者が可愛い訳はない。
私が「ボーイズ」 (←ココまで言うか、おばちゃんよ) と称したその3人と私の間には早くもヒビがピシピシと入り始めた。

そしてそのボーイズはムンテラの最後にこうのたまった。

「腎生検はこちらの腎臓内科のナントカ先生が担当しますが、我々は立ち会えません。
ちょうどその時間、教授回診があるのでそちらに出ないといけないので・・・」


・・・にゃにおぅッ?!

てゆうか、あんたら私の担当医だろうが。一番メインの検査に立ち会わないだと?

あんたら、もうえぇわッ!!    

ボーイズと決定的な決裂をしたまま腎生検当日、2月21日の朝を私は迎えたのである。

Comments

こんにちは(^^)

いやぁ、腎生検のプチ手術、強烈ですね(^^;
病気で入院(手術)した人の話を見聞きする度に「病気になりたくなーーーい」って思ってしまします。いや、なりたくてなってるわけではないんですけどね(^^;
もう、6時間も身動きできず、って聞いただけで、「あ、検査結構です」って
言いたくなっちゃいますよ(泣)
その間って、意識がなくなるような、例えば麻酔とか睡眠導入剤とかもらえるんですか?
トイレのことも重要ですよ。私は○の手術の時に(深く追求しないで下さい(^^;)
手術室に入ってから「トイレ行かせてください」と騒いだ女ですから。
もちろんダメでおまるでさせられました(号泣)

いねちゃんの絵かわいいです(*^^*)

v-286ルカさま

6時間の完全固定で私もうんざりしていたのですけどぉ~♪
現実はそんなもんじゃなくってぇ~♪

・・・まさに騙された気分でしたわ。

私も出来たらその間眠っていたかったんですけど、寝てしまって股関節や膝が動いては困るのと、昼夜逆転しては困るという理由で睡眠薬はもらえませんでした。

昼間は基本的に睡眠薬を出さないみたいです・・・ちなみにこの事実も後に私を物凄く苦しめることになります・・・

私・・・どんだけかわいそうな展開を迎えていたんだ・・・一体。

いねカット、結構可愛く描けてる気がするんです。
本当にいねに会いたい一心で描きましたから・・・

nauさん、こんばんは。

友人が子宮筋腫で入院したとき、やはり個室をセレクトしていました。
プライバシーと尊厳は必要ですね。
私は笑われてしまうかもしれませんが、主人が家にいるとおおきい方ができないのです。主人がいると我慢してしまうのです。(主人は普通ですよ)
それは仕事でも同じで、どんなに体調が悪くても、お腹の調子が悪くても出社するとダメ。我慢です。というか止まっちゃうのですよ。

やはり配慮して欲しいですよね。少しでも患者の気持ち解ってほしいですよね。
女は女性ばかりの中でも女ですもんね。

v-286azusaさま

本当にプライバシーと尊厳という言う概念はなくなる世界ですよね。
大部屋って・・・。

かといってそれを求めれば物凄い金額を負担することになってしまうのも事実。

実は今回は医療の中での格差社会の縮図のようなものを感じることが多々ありました。
それについてももし気力が残っていたら書き記してみたいなーと思っていたりします。

ちなみに都内で人気の基本全室個室の病院では最低価格が31,500円(一日)だそうです。

医療スタッフの多忙さを思うと確かに要求ばかりも出来ないのですが、それでも最低限の尊厳は認めて欲しい、そう思わずにはいられない5週間でした。

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